「ボク」が拾ったのは、内容の消えかけた一冊のノート。
謎の少女に導かれるがままに進んだ路地裏。
そしてたどり着いたのは「キミ」のボツネタの集う場所、ボツネタ通り。
世界の崩壊を防ぐため、「ボク」はボツネタの世界を流転する。
超水道がおくる、小粒でピリリと辛い、そして、わずかに苦い、小さな世界の短編作品。
回顧救世主ADV、「ボツネタ通りのキミとボク」。

2012年冬コミにてWindows版を限定先行公開予定!

■あらすじ

文芸部員の「ぼく」は、今年の高校生文芸コンテスト用の作品の題材を、なかなか決められずにいた。
今まではいくらでもアイデアが湧いてきはたずなのだが、なまじ前年度に好成績を残してしまったがゆえに、プレッシャーを感じている。
不調はそのためと目星はついているのだが、どうすることもできない。

そんなある日の帰り道、不思議な気配を感じて振り向くと、そこにはボロボロのノートが落ちている。
「そうしなければならない」ような気がして拾い上げると、今度はビルの隙間から謎の少女が手招きをしている。
またしても、「そうしなければいけない」ような気がして追いかける。すると、自分が古い町並みの通りの前に立っていることに気付く。
少女は古びたアーチの前で立ち止まる。アーチには「ボツネタ通り」と書かれている。
「ぼく」は少女に「ここはどこか、きみは誰か」と尋ねる。

「ここはボツネタ通り。「彼女」が捨てた創作の世界が集う場所」
「ボツネタ通り?」
「この世界はいま、崩壊の危機にある。お願い、この世界を救って」
「名前」「えっ」
「だから名前」「この世界が危ないの」
「名前」「名前なんてどうでもいい」
「自己紹介もできねえのか」「名前なんかないわ」
「じゃあボツ子な」「えっ」
「自己紹介しろよ」「もうちょっと可愛い名前を」
「早くしろよボツ子」「ボツ子ですよろしくお願いします」
「よし行くぞボツ子!」「お、おー!」

ボツネタの世界を駆け抜け、世界を救う「ぼく」とボツ子の短くて長い旅が、いま始まる!


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